最短ルートで英語をマスターする現実的かつ効率的な勉強法
5年前に本格的に英語の勉強を始めた。英語関係の参考書は有名どころはだいたい試し、ECCでの英会話授業、フィリピン英語留学、Skype英会話も経験し、映画やアプリなど多くのツールも試した。今ではネイティブとの会話も問題なくできるようになり、TOEICも就活でわりと有利になるぐらいには高い点数を取ることができた。ただ振り返れば、英語が話せるようになるまでにかなり時間をかけてしまい、数倍効率良く勉強ができたと思うところが多い。今回はその反省を踏まえ、怪しい方法抜きで現実的に、最短ルートで英語を話せるようになる方法をまとめてみようと思う。
英語を学ぶのには、まず目的をはっきりとさせる必要がある。実践会話のための英語と、試験(TOEICなど)のための英語とでは勉強法が全く違うからだ。前者は複雑だが、後者はわりとシンプルだ。内容がかなり多くなってしまうので、今回は「話すための英語勉強法」についてまとめることにする。
最短ルートで現実的に英語が「話せる」ようになる勉強法まとめ
ざっくりとしたステップはこんな感じだ。決して楽ではない。しかし最短ルートだ。
- ステップ1:基礎的な英単語・文法を一気に詰め込む
- ステップ2:そのまま使えるフレーズを一気に覚える
- ステップ3:実際に話す機会を作り、文章を組み立てる練習をする。
- ステップ4:英語をブラシュアップする
ステップ1:基礎的な英単語&文法を一気に詰め込む
残念ながら最速で英語を習得するには、英単語・文法は避けられない。このステップを飛ばすと後から効率がかなり下がる。
英語を勉強しようと決心したら、まず英単語と文法の勉強を同時並行で進めよう。
【英単語の覚え方のポイント】
- 単語帳は、ターゲットやキクタンやユメタンなど受験用の単語帳でOK。英会話用の厚みがない単語帳はあまり良くない。受験の英単語は必要ないように見えても、なんだかんだ会話の中でも使われるからだ。速読英単語のような長文の中に英単語が組み込まれてる単語帳も、頭に単語が集中して入らないのでおすすめしない。
- 単語帳は必ずCD付きのものにすること。綴りだけ覚えても、いざ会話のときに使えないし、聞き取れない。
- 英単語を覚えるときのコツはとにかく何度も繰り返し目に入れ、耳に入れること。
- CDをミュージックプレイヤーに入れて、単語帳の区切り(セクション)ごとに何度もリピート再生をする。1セクション終わったら、またセクションの始めに戻り…を繰り返し、1つ1つのセクションごとにマスターしていくのが効率が良い。
文法の勉強も同時並行で行う。会話では文法なんてどうでもいいという意見もあるが、「本当にただ通じれば良い」という人以外はきちんと押さえておいたほうがいい。文法が理解できていないと、文章を頭の中で1から組み立てる段階で苦労する。応用ができないから、丸暗記した英文しか使えない丸暗記スパイラルに入る。逆に文法をおさえておくと後から何かと楽だ。ただ、文法については大学受験レベルまで覚える必要はない。
【文法の勉強法についてのポイント】
- 逆に英文法は大学受験用の参考書を使わないこと。使い道のない古臭い文法・構文が入っているため。
- 前置詞をはじめとして英語の文法は、イメージで理解すると後々応用が利きやすい。イラストを使い、ネイティブの感覚で文法を丁寧に説明している「一億人の英文法 (東進ブックス)
」という参考書がかなりおすすめ。丸3日あれば読破できる。
- 可能であれば、例文等を声に出しながら読み進めると覚えが早い。
ステップ2:会話で使えるフレーズを丸暗記する
いざ、英単語と文法を覚えても、すぐに会話でポンポンと使えることはない。単語と文法を結びつけるのは、頭で分かっていても時間がかかるからだ。しかし英会話で使えるフレーズを丸ごと大量に覚えてしまえば、それらが結びつき、頭の中で整理される。ステップ1がきちんとできていれば「覚えたフレーズの単語を変えてみる、フレーズ同士を組み合わせてみる」などの応用がすぐに出来るようになる。
ぼく自身、英会話でそのまま使える短いフレーズを1000本近く丸暗記してから会話が驚くほど出来るようになったことを覚えている。
【フレーズ丸暗記のポイント】
- 適度に短いフレーズが大量に収録されている「ネイティブ英会話フレーズ集3240
」や「英会話フレーズブック」 がおすすめ。(数としては多そうに感じるが、下の方法でやれば意外と早い)
- CDを必ず使う
- とにかく「聞き」「発音する」こと。通勤時間・通学時間には常に聞き流し、可能であれば発音もする。
- 上の参考書は、「日本語訳」→「英語フレーズ」と読み上げてくれるので、何度もリピートで聞き発音することで自然と覚える。本を見る必要もない。
- ある程度覚えたら、「日本語訳」が読み上げられたら頭の中で瞬時に英文を作るようにする 。
- ある程度まで覚えたらステップ3に進む。
ステップ3:とにかく大量に話す機会を作る
日本の学校の勉強ではこれがスッポリと抜け落ちている。しかし、話す機会を大量に持たないことには英語が話せるようになるはずがない。とくに発音などは独学では難しいが、マンツーマンで指摘してもらう機会を持てばそんなに難しくない。
少し細かくポイントを説明していく。
【どうやって話す機会を持つか?】
外国人の友人を作って話す機会を持ってもいいが、習慣化が難しいし、文法・発音の間違いを指摘してもらいづらいはずなので、この段階では以下の2つをおすすめする。
①(フィリピン)語学留学
留学では強制的に英語を話す環境ができるので、手っ取り早い。「英会話の勉強」限定で考えると、カナダやアメリカへの語学留学よりフィリピンの格安語学留学のほうが効率が良いと感じる。ぼくは2カ月間フィリピンで勉強したが、食費・寮費などすべて合わせても20万円強しかかからなかった。ぼくの場合は、平日には毎日60分×6コマのマンツーマンレッスンを受けていた。1対1なので、発音・文法の間違いについては適宜指摘してもらえた。1日6時間話せば誰でも英語力はかなり上達する。「フィリピン人の英語は発音が悪いんじゃないか」ということを良く聞かれるが、先生にもよるが大抵アメリカよりの発音でそんなに悪くはない。
フィリピン留学の語学クチコミ情報については以下から見ることができる。
フィリピン留学の日本最大級口コミ情報サイト【School With】
②オンライン(Skype)英会話
海外留学ができない人には、Skype英会話が圧倒的におすすめだ。
システムとしては、「1日25分まで毎日、Skype上でマンツーマン授業が受けれる」「24時間授業を受けることが可能」「予約は15分程前までいつでもOK」などというものが多い。
どこの会社もキャンペーンをいつでも行なっているため料金はかなり安い。たとえば、とある大手の英会話サービスでは、1日1回25分まで、30日間毎日授業を受けることができ、料金は約3,000円/月(2014年9月現在)だ。3日に2日間だけ授業を受けたとしても、1回あたりの授業料は150円。実際に英会話スクールに足を運ぶより断然安いし、時間もかからない。
たいてい無料で2回程体験レッスンが受講ができるので、まずは思い切って試してみることをオススメする。個人的にはシステムがしっかりしていて、料金も安いDMM英会話がおすすめ。
【英会話のポイント】
- 英会話で基本的に行うことは、「発音の練習」と「頭の中で英文を組み立てる練習」。
- 発音については早い段階で教えてもらう。とくに「th」「sh」「rとl」あたりの発音をきちんとマスターすると英語に対する親しみやすさもかなり変わってくるはずだ。
【英会話の復習に活用できるツール】
会話をしていれば、分からない単語が出てくる。しかし、意味を調べてメモ書きしただけではまたすぐ忘れてしまう。何度も見返すことが重要だ。復習には単語暗記ツールAnkiがオススメ。
あまりにも量が多いようであれば単語帳で、一気に覚えてしまったほうが効率が良い。
ステップ4:映画やアプリなどのツールを使い、英語をブラシュアップする
簡単に言えば、ネイティブ英語に近づけるためのステップだ。英会話授業や参考書の英語はいわゆる模範的な英語で、実際にネイティブスピーカー同士が話すくだけた表現が学べない場合が多い。人によってはカジュアルな英語を話す必要はないかもしれないが、会話についていくために、ある程度触れておいたほうがいい。
映画・ドラマから学ぶ
- 映画・ドラマには理解しやすいカジュアル表現が多く含まれている。
- 同じ映画・ドラマを、フレーズを丸暗記してしまうぐらい何回も繰り返し見ることが重要。
- 何回見ても飽きない、自分の好きな映画を選ぶこと。日本語字幕→英語字幕→字幕なし と最低でも3回は見たい。
- 基本的にドラマのほうが映画より発音がはっきりとしていて聞き取りやすい。
- ドラマなら英語学習の定番とも言える『FRIENDS
』がおすすめ。ジョークの連続で英語でどう冗談を言うか学べる。下ネタも適度なレベル。単純に見ていておもしろい。
堅実に一つ一つ進めていくことが何よりの近道。
ここまで紹介したやり方の中で共通して言えることは、繰り返すことの大切さだ。中途半端にやったものは時間が経てばすぐに忘れてしまう。教材は少なくていい。目新しいものに引かれる気持ちを我慢して、同じものを繰り返すことで記憶は定着する。
巷には「聞き流すだけで英語が話せるようになる」などの怪しい学習教材が多くあるが、そんなことはありえない。楽をしようとして、色んな教材を試そうとすればするほど逆に遠回りになってしまうものだ。自分の中でステップを決めて、着実に進めていくことが一番の近道になるはずだ。
